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2020年度学位記授与式 学長式辞

卒業生の皆さん、ご卒業、誠におめでとうございます。4年間、講義、ゼミ、実習等に懸命に取り組み、ディプロマポリシーに挙げられた、コミュニケーション力、判断力、学ぶ力を身に付けられました。我々、こども教育宝仙大学の教職員一同、ご卒業を心からお喜び申し上げます。本日の学位記授与式につきましては、新型コロナウィルスによる緊急事態宣言下でもありましたが、卒業生の皆さんの希望も強く、門出を祝いたいとの我々教職員の思いも重なり、実施を決断致しました。
 保護者の皆様も、ご子息ご息女の卒業を、心待ちにされていたことと思います。しっかりと成長され、社会人としての門出を迎えられます。心からお祝いを申し上げます。本来であれば、ご臨席を賜りたいのですが、事情をご賢察の上、動画を通じてお子様の晴れ姿を眺めていただければと思っております。
ご来賓の皆様にも、残念ながら本日はご遠慮いただいております。そのため私から表彰状等を授与させていただきました。いつもご臨席いただく、卒業生の会「あかつき会」の会長はじめ先輩方は、在学中も支援し、卒業後も歓迎してくれています。仏教保育協会保姆養成所、宝仙学園短期大学から続く、90年の伝統と信頼のある本学ですので、自信をもって、保育業界や、それぞれが選ばれた道で、思い切ってご活躍いただきたいと思います。

 本年度の卒業生は、最終学年の1年間、コロナ禍に見舞われ、大変な1年を過ごしました。東京都における緊急事態宣言は、1度目が49日間、2度目は73日間となり、合計で122日間、つまり3分の1が緊急事態という、異例の年となりました。外出自粛、マスク姿、飲食店は夜8時まで等、街の姿も一変しました。また、3密、濃厚接触者、クラスター等、今まで聞いたことのないような言葉も溢れました。そして昨今は、皆さんのことを、有難くない話ですが、コロナ世代とも言われ始めています。
 このような中、皆さんは、本当に良く頑張りました。最終学年は、オンラインによる遠隔授業からスタートしました。慣れない遠隔授業の中でも、懸命に学びを継続してくれました。そして教育実習にも、時期は遅れましたが、希望者全員が参加することができました。結果として、本年度の卒業生は、従来を大きく上回る、幼稚園教諭1種免許、保育士資格を取得することができました。そして、コロナ禍での就職活動も乗り越え、ほぼ全員が希望する先に就職が決定しています。皆さんの努力に心から敬意を表します。

 我々教職員も、初めての経験の中で、皆さんの健康と学びの両立を模索してきました。どうすれば最適か、という答えが無い中、最大限の努力を致しました。その思いに応えていただいたのが、学生の皆さんです。心から感謝申し上げます。

 しかしながら、コロナ禍はまだ収束していません。これからは、皆さんが、園児の健康と育ちの両立を守る立場です。園児達は、皆さんを「先生」として信頼し、指導に従うことになるでしょう。コロナ対策を理解し、感染状況を把握し、園の方針を踏まえた上で、園児達の様子を注意深く見守って下さい。責任が重く大変な仕事ですが、園の先輩方と協力しながら、皆さんも最大限の努力をして下さい。一般企業に勤める方は、人、物の流れが縮小し、企業自体も先行きを模索している状況です。職場の方と協力して状況を打開していく必要があります。
社会人となり、この未曽有の困難を克服するため、社会の一員として、実体験の中で多くを学んで下さい。その積み重ねが皆さんを大きく成長させる、と確信しています。

 さて、コロナ禍では、東京オリンピック、パラリンピックも、延期も含め、多大な影響を受けました。未だに最終決定の発表はなされていませんが、その中で、私としては、心から応援したいアスリートがいます。皆さんと同じ大学生で、ファンの方も多いと思います。競泳の池江璃花子選手です。
 2018年のアジア大会で、6冠に輝き、大会MVP。東京オリンピックの金メダル最有力候補と言われた時期に、白血病と診断されました。10カ月間の本当に苦しい闘病生活を経て復活。次のパリ・オリンピックを目指しながらも、4月の東京オリンピック選考会にもエントリーしています。「思っていた未来が、一夜にして、別世界のように変わる。それは、とてもきつい経験でした。」、でも練習を再開した今は「みんなに追いつけない。悔しい。そういう思いも含めて、前に進む力になっています。」と、池江選手はメッセージを発しています。身体的にも、精神的にも、筆舌に尽くしがたい苦難を乗り越え、常に粘り強く前を見続ける、素晴らしいアスリートであり、人と思います。あまり無理をしすぎないように、と祈るばかりです。

 皆さんもこれからの人生、いつも順風満帆ばかりではないと考えられます。思っていた未来が変わる可能性もあり得ます。今回のコロナ禍では、世界中の人々の未来が、別世界のように変わりました。そのような際も、前を見続け、何か打開策がないかを考え続けて下さい。時が解決してくれることも、状況が変わることも、誰かが解決してくれることもあります。大切なのは、決してあきらめないことです。

 そして、少し休んでみることも考えてみて下さい。そのような時は、本学や、先生方のことも思い出して下さい。いつでも本学を訪ねてみて下さい。心から大歓迎致します。

 こども教育宝仙大学は、皆さんにとって永遠の母校であり、教職員一同は、永遠の応援団です。

 それでは、皆さんのご健康と、益々のご活躍を、心から祈念し、学位記授与式の式辞とさせていただきます。

令和3年3月19日       
こども教育宝仙大学 学長 太田誠一

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