こどもは成人に比べ、免疫力が低いため、感染症に罹患しやすい傾向にあります。生まれた時は、母体由来の免疫を持っていますが、出生後半年くらいから免疫は半減するため、こどもが自分で免疫を獲得していくまでは、対策が必要です。子どもがかかりやすい感染症は、麻疹(はしか)、風疹(三日ばしか)をはじめ、流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)、水痘(水ぼうそう)、手足口病、RSウイルス感染症、溶連菌感染症、ヘルパンギーナ、乳幼児嘔吐下痢紹(感染性胃腸炎)などなど、多様です。そのため、予防対策は欠かせません。感染症の三大要因は、感染源(病原体を排出)、感染経路(病原体が伝播する経路)、感受性(人・動物などの宿主)です。予防対策は、それぞれの要因に対する適切な対策を講じ、さらに抵抗力のある健康な体づくりを目指すことが効果的です。また、予防接種のない感染症もありますが、予防接種による対策もできます。予防接種は、生後2か月から受けることができますので、積極的に検討しましょう。予防接種に関して、国立感染症研究所がスケジュールを組んでいますので、確認してみてください(参照:https://www.niid.go.jp/niid/ja/component/content/article/320-infectious-diseases/vaccine/2525-v-schedule.html)。
また、乳幼児期の子どもは、自分の体調を周囲にうまく伝えることができません。そのため、家族や養育者は、子どもの様子をよく観察する必要があります。「保育所における感染症対策ガイドライン」(こども家庭庁)では、子どもの症状を見るポイントを示しています。様々な情報を確認して、子どもの健やかな成長を願っていきましょう。